リーダーこそ坐禅@全生庵(禅の達人 山岡鉄舟先生ゆかりの寺)にて

豊かな島づくりの豊嶋です。

昨日、2か月に1度の定例坐禅会に参加して参りましたので、ご報告をさせて頂きます。

そして、改めて坐禅がなぜ大切なのかについて、まだ素人に毛の生えた状態ではありますが、だからこその視点で書きたいと思います。


坐禅をはじめたきっかけ

坐禅を定期的にさせて頂くようになったのは、鎌倉にある建長寺の塔頭(高僧の徳を弟子が偲んで建てた所)にあたる「禅居院」で、2022年5月頃からです。

当時、鎌倉市の松尾市長とのご縁で、10代、20代向けの「帝王学・人間学」をベースとした勉強会(通称「志士かまくら」)を運営しておりまして、勉強会の前に「心を静め整え、学びを深めるため」に参加者と一緒に組み始めたことが、坐禅を始めたきっかけでした。

頭を使って知識・スキルを学ぶような勉強会ではなく、「人間学」を学び、自分の人格と志を磨き高める「道場」のような場だからこそ、心を静め整えて臨むことが、とても大事なことだと考えておりました。

一緒に主催していた仲間

リーダーこそ坐禅を組む

そして前職の(株)良知経営でも坐禅を組む機会を得ることが多々ありました。

グループ代表である濵田総一郎氏が、坐禅を数十年以上組んでおり、見性体験(仏教の開祖であるお釈迦様と同様に悟りの境地に至る)もされた稀有な方なのですが、「忙しいリーダーこそ坐禅」と常々お話を頂き、影響力のある役員・幹部・リーダー層、教育担当者を中心として坐禅を行っておりました。

私も教育推進課の課長として、人を導くお役目として、自分の心と魂を磨き高めるべく、定期的に坐禅を組み続けてきました。

その真意は何か、なぜ企業経営の中でリーダーが坐禅を組むのか。

その理由に、皆様もお気づきかと思いますが、権限のあるトップ・リーダー職の影響力は大きいということです。その方の意思決定1つ、考え方1つが、その下につくメンバーや、周りにいる人等の社内外の方々に、悪い方向にも良い方向にも影響を及ぼすことになります。

京セラ名誉会長、KDDI創業、また日本航空の再建を担われた、経営の神様である故稲盛和夫氏の有名な哲学・言葉の中で、「人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力」というものがありますが、人間の考え方はプラス100点から、マイナス100点まであると。そして、全ては掛け算なので、熱意と能力があっても、考え方がマイナス100点ならば、その分だけ悪い方向への影響力が発揮されるというわけです。政治家や経営者といった能力や立場のある方が、どういった「心の在り方」「考え方」かどうか、その影響は計り知れないものがあります。

そしてリーダーは日々忙しい。役職が上がれば上がるほど、自分が関係する範疇も大きくなり、日夜意思決定や仕事に忙殺されていきます。
しかし、忙しいという漢字は「心を亡くす」と書きますが、忙しいと、誰しもが「エゴ・私利私欲的」な発想が中心になってしまったり、また「感情的」になってしまったりすることが多々出てくるようになってしまいます。

ですが、忙しいのは変わりはない。ではどうするか。
そういう忙しい時にこそ、「閑(ゆとりのある時間)」を取ることが大切です。

東洋哲学の言葉の中に、「忙中閑(ぼうちゅうかん)あり」というものがあります。どんなに忙しい時にでも、空いた時間はあるということ、そしてまた、そういった忙しい中に生まれる「空いた時間」は、何とも味わい深く、また喜びのあるもの、という意味も込められています。

忙しいけれども、影響力のあるリーダーこそ、「禅」に向き合い、空いた時間を意識的に取り、「我」にまみれた心から解放され、精神にこびり付いた垢をポロっと取り除き、「生まれ持った美しい心」に立ち戻ることが、よいも悪いも影響力のあるリーダーにこそ、求められるというわけです。

どんなに美しい鏡でも、定期的に手入れをしなければ、水垢や手垢がつきます。それは自然の摂理であり、心も同様です。曇ることが問題なのではなく、定期的に心と向き合い、手入れをしないことの方が問題だと個人的には感じる次第です。


リーダーのあるべき姿「菩薩型リーダー」

また、良知経営では、ただのリーダーを目指すのではなく、「菩薩型リーダー」を目指すよう、社長は常々仰っていました。ここでいう菩薩型リーダーとは具体的に言うと、菩薩のごとく「上求菩提下化衆生(じょうぐぼだい げけしゅじょう)」に生きるリーダーを指しております。

つまりは、上求菩提(弛まぬ向上心で以て、人格を高め続ける)、そして下化衆生(困っている人、周りの人に慈愛の心で手を差し伸べる)のリーダーであること。別の表現を借りれば、薩摩藩の偉人である西郷隆盛翁の「敬天愛人」の心あるリーダーを指すことになろうかと思います。


坐禅会に参加して――山岡鉄舟先生ゆかりの全生庵

坐禅を組んでいる場所は、東京谷中にある山岡鉄舟先生ゆかりの全生庵です。ここは、故安倍首相を含め、歴代首相が忙しい中にも足繁く通って坐禅を組まれてきた、歴史的な由緒と格式のあるお寺です。

「忙しいリーダーこそ坐禅」――我々が知らないだけで、実は我々の何倍も忙しく、意思決定に追われる首相が、判断を誤らぬよう、坐禅と自分の心に真摯に向き合ってきたようです。

また、全生庵には、「山岡鉄舟先生」のお墓もありますので、坐禅会の前に必ずご挨拶をしております。過去の偉人・賢人を敬う心はいついかなる時も持ち続けたいと強く思って生きています。

我々の坐禅会では、25分×2回で計50分ほどの時間(坐禅をやりこんでいる人からすればあまり長くはない)ですが、修行が足りない私は、「足が痛い」「背筋が痛い」等、「空(何も囚われない)」の境地には程遠い状況です。(汗)

坐禅は、「調身・調息・調心」と言われます。まずは、背筋を伸ばす調身。身体が曲がっていれば、正しい呼吸ができません。次に、息を整える調息。特に吐く息を意識することが大切です。そうすれば、自然と心が定まる、調心に至る、というわけであります。

姿勢を整え、ただ自分の吐く息・吸う息だけに、その一瞬一瞬に意識を向けること。坐禅は本来それだけなのですが、まだ坐禅歴3年でいまだに慣れていない私の頭の中は、「雑念妄念」だらけになってしまいます。

シンプルなことこそ、真理であり、また体得が難しいものだと感じます。

まだまだ修行が足りませんが、今後継続して取り組んでいけば、少しずつ感じ方、世界の見え方が変わるのだろうと思い、地道に取り組んでいきたいと考えております。

また私は、前職からの名残で受付といった事務局も行っておりますが、受付といった事務的なことも率先してさせて頂くこと、これもまた「下座業」であり、自分の心を磨く修行なのだと思って、坐禅以外にも前向きに取り組んでおります。


さいごに

良知経営を退職した今でも2か月に1度参加をさせて頂いておりますが、こういった自分の心と魂を磨く時間があることが、とても有難いことだと感じています。

参加者は、濵田社長とつながりのある経営者や政治家の方々とご一緒なのですが、社会課題が山積する今の時代に、会社や地域社会、国家のトップ・リーダーが、坐禅に向き合う意義は今後ますます大きくなっていくと感じます。

私も独立した身として、今後ますます自分の心を整え精神を磨き、坐禅に真摯に取り組んでいこうと思います。


豊かな島づくり
豊嶋純平

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